Jun 13, 2017

生き辛い

「生き辛いね」



そう上司に言われた。

わかっている


心が不気味に硬直していく音が聞こえた。
薄いピンク色の心が、ゆっくりと灰色になっていく。
その灰色には無数のひびがあてもなく無口に伸びている。
ほんの少し力を入れるとパラパラと剥がれ落ちるそれは、遺骨よりも脆い。

私には私のDNAを引き継ぐふたりの娘がいる。
彼女たちにもそのような想いをさせているのは、私のDNAの仕業だろうか。

それでも
どんなに息苦しくても
どんなに生き辛くても
それでも私たちは生きていかなくてはならない。

私が娘たちへできることは、その術を伝えること。
そこで、たとえ彼女たちが荊の道を歩みはじめたとしても
私にできることは、彼女たちの選択を受け入れ
それを見守ることだけなのだ。